森林セラピーまなぶ君

森林セラピー検定2級を取得するために、まなぶ君が森林セラピーの海(どっちやねん!)に飛び込むよ♪

第1章-① とりあえず森のこと知ろう-話はそこからだ-

テキストまなぶ君とフォレストまなぶ君

 

おっす! おらテキストまなぶ君。

 

森林セラピーは、座って本読んで勉強するのと、森に行っていろいろ学ぶ、二つが大事!だと勝手に思ってる。だけど、一人で二役はなんかキツイ。だから、

>座って本読むのは、テキストまなぶ君

>森に行っていろいろ感じるのは、フォレストまなぶ君

が担当するよ。

 

今日は、テキストまなぶ君の初登場回。緊張してるけどよろしくね。
ちなみに、テキストまなぶ君とフォレストまなぶ君の登場比率は、
【テキスト95:フォレスト5】くらいになりそうだから、その辺もよろしく♪

 

いよいよはじまるよ!

森林セラピストになるための、教科書を読む。あーめんどくさい(涙)。だけど、それもまた仕事。
かといって、第1章:森林医学ほにゃらら(後略)とかやってもホントに面白くないので、もう全部、意訳してお届けすることにするよ。

 

ということで、第1章は、

「とりあえず森のこと知ろう-話はそこからだ-」

はじまりはじまり~~!

 

f:id:therapymanabu:20190521122433j:plain

すべては森林浴から始まった

  日本には森林浴という言葉がある。当時の林野庁長官の造語として、1982年に生まれた。森に入ると気持ちいいよね~っていう感じを、「森林浴」と名付けたんだとさ。
 いやさ、そんな言葉ができる前、どれくらい前からかというと、15,000年くらい前の縄文時代から、日本人は森の中で暮らしを重ねてきて、いまさらって感じもするけど。それはまあいったんおいとこう。それ言い出すと、人類は500万年前から森にいたぞ!ってやつが必ずでてくるから。

 

 で、森林セラピーは、森林浴を、もっと深めちゃった言葉らしい。おかたく言わせてもらえば、「森林セラピー」とは、「科学的証拠*1エビデンス)に裏付けられた森林浴効果」を意味するんだ。

 

 その「効果」を頭いいフリして難しく言うと、『非特異的効果』というんだ。植物由来の刺激(触ったり、吸ったり、見たり、聞いたり、歩いたり、つまり「五感へのインプット」)が、生理的リラックス状態をもたらすことによって、免疫力が向上し病気になりにくい体になる、ってこと。
 ※ちなみに、薬を飲んで病気が治ることを『特異的効果』とよんで区別するよ。


体にいいから、セラピーなんだね

 

 こんな調査がある。疲れたサラリーマン12人を言葉巧みに森に連れて行って、初日は2時間、二日目は4時間、たった6時間、森を歩いてもらった。すると、疲れリーマンのNK活性が、53%も増強したんだ。あ、NK活性というのは、ナチュラル・キラー細胞活性のことね。知らない?これが高いとガンになりにくくて、低いとガンになるかもよ~っていうやつ。

 

 ほかには、フレッシュ男子学生に森林と都市を歩いてもらって、それぞれ30分くらい座らせてみる実験。市街地に比べて森では、ストレスホルモンである唾液中のコルチゾールが減少したり、副交感神経の活動が高まる(リラックス度がアップしてる)、などの効果が証明されたんだよ。なぜ男子学生が選ばれたかは謎だけど(笑)。

 

 そのほかにも、心拍変動や、血液中の抗ガンたんぱく質の変化などの調査なんかで、具体的に、色んな森で、森林セラピー効果があることが証明されているよ。

 

 こんな感じで、今までは雰囲気で「森は体にいい」って言われてたけど、生体反応をちゃんと調査すると、森の健康増進効果や、予防医学的効果がどんどん解明されてるんだ。ワクワクするよね。


恐怖のフィトンチッド!?

 

 そうそう、フィトンチッドって言葉も聞いたことある? 森のいい空気の正体は、実はこのカタカナの物質なんだ。森の樹木が発散する香りの成分のことで、英語みたいだけど、実はこれロシアの博士が創った言葉。意味はなんと、

「植物(フィトン)」+「殺す(チッド)」(笑)!

 いきなり物騒だけど、これにはもちろん理由があるよ。そのロシアの博士は、植物が病害虫から自分の身を守るために放出している物質、それをフィトンチッドと名づけたわけ。

 でも今では、微生物や植物、動物などにプラス効果、マイナス効果どちらも含めて植物が放出している成分全般を指すようになってきた。フィトンチッドは、特に人間にとっては強いリフレッシュ効果が認められているんだ。だから、森に入ると気分がスッキリしたり落ち着くんだね。

 

 細かく言えば、杉とか檜の針葉樹林のフィトンチッドはモノテルペン成分が多くリフレッシュ系、ブナとかシラカンバの広葉樹林フィトンチッドはイソプレン成分が多くリラックス系、なんていう違いもあるらしい。

 

 さらに豆知識。針葉樹林では夕方から朝にかけて成分が最も多いので、明け方の散歩が効果的、広葉樹林では昼間がオススメなんだって。あと、地表から40センチメートルの高さがフィトンチッドが最も濃いから、森で寝っころがったり、座って過ごすのはすごくいいみたい♪

 

あと感覚もめっちゃ大事だから

 

 科学とか医学も大事なんだけど、森林セラピーにはもっとふわっとした面もあるよ。
 一つは、「快適性」。森に入ると、なんか気持ちいい。大げさに言うと、人類が誕生して500万年、自然の中、森の中で暮らしてきた人類は、遺伝子レベルで森と同調(シンクロ)してるんだ!だから快適なんだ!という点。
 二つ目は「感性」。直観とか、非論理的とか、そんな感じで良さを理解していいよって言われてる。だから、森の良さを語って良い?って言うやつがいたら言ってやろう。言葉は要らない、身体で感じるんだ!と。

 

 とか言いつつも、これらのことを真剣に、脳波とかホルモン量とかを測って証明しようともしてるんだから結構キテるよね、森林セラピー

 

 結局何が言いたいかっていうと、森林セラピーは、シンプルに気持ちいいよ!ってこと。

 

基地とかロードとか大げさだなおい

使用上の注意をよく読みお使いください

 実は今、日本では森林セラピーって言葉は簡単に使っちゃいけない言葉なんだ。「森林セラピー」とか「森林セラピスト」とかを本の表紙とかHPとかイベントとか正式に使うときは、®をつけないといけない。いわゆる、商標登録ってやつね。それは、ざっくりいうと、勝手なこと言って森を乱用、悪用されないように、という理由。別にもったいぶってやってるわけじゃない。ちゃんと理解して、きちんとセラピー的な効果を提供できる場所、人が開催する森林セラピー®がオススメだよってことだね(笑)。

 

 で、ちゃんとした森林セラピーを受けるための場所が全国に認定されてて、それを「森林セラピー基地」と「セラピーロード」って呼ぶんだ。

 基地は、英語で言えばベースキャンプ。言い換えれば拠点だよね。森林セラピーのための拠点ということなので、いい感じの森があるのはもちろん、宿泊施設や医療施設なども併設されている上で、プログラムも用意されている場所であってはじめて、「森林セラピー基地」を名乗ることが許されるのである!

 セラピーロードは、要は、道のこと(笑)。もちろん、いい感じの森の中の20分くらいの散策路で、且つ、ちゃんと専門家による科学的な検証がされる必要があるんだ。なので、俺んちの裏山もセラピーロードだっぺー、みたいな感じで名乗っちゃいけないから、気を付けよう♪

 

 森を所有する地主さんのためにちゃんと説明すると(僕には縁がない(涙)!!)、基地の認定を受けるには、「専門家による科学的な効果の実証」がされたうえで、「自然・社会条件等の評価」と「滞在型施設面等の評価」を審査されて合格しなければいけないからね。

 

メンドクサイけど解説しよう!

 「専門家によるほにゃらら」は、こういうこと!

 健康に関する専門家が、実際の森のフィールドの中で実験して、科学的なリラックス効果が実証されなければいけないんだ。その項目は、適当じゃダメで。この5つを測定するよ。

  1. 血圧
  2. 脈拍
  3. 交感神経活動
  4. 副交感神経活動
  5. 唾液中のコルチゾール濃度

1と2は、たぶん健康診断みたいに測れるはず。5も、確か専用のキットがあるはず。3と4はわからない!誰か教えて(笑)!

 

 「自然ほにゃらら・・」は、キーワードは3つ!

「自然・社会条件等の評価」

  1. 五感に働きかける自然。これは、視覚(インスタ映え!よりも目に優しい風景♪)、嗅覚(クラクラするような官能的な匂い!ではなくフィトンチッドや花の香り♪)、触覚(肌触りサイコー!ではなく木肌とか踏み心地の趣き♪)、聴覚(重低音はんぱねー!じゃなくて小鳥のさえずりや木の葉のささめき♪)、味覚(まいうー!よりも旬の味わい♪)ですので悪しからず。
  2. 散策路の整備状況。これは、キツすぎない、狭すぎない、危なすぎない、とか、ちゃんと休憩できる施設があるか、とかね。
  3. 交通や案内などの立地条件。誰もたどり着けない秘境ではだめだってことだよね。

 

 「滞在型ほにゃらら・・」はポイントは4つ!

「滞在型施設面等の評価」

  1. 事務局みたいな管理体制しっかりすること。名前だけで幽霊セラピー基地はダメだってことね。
  2. 関連施設でセラピーに繋がるサービスなどが地域として用意されてること。要は、ちゃんと健康・自然に関係するプランが提供できるかってこと。逆に、弁当はジャンクフードで夜はクラブでオールでパーティーとかはやめてねってことかな(笑)。(個人的にはパーティーくらいなら悪くないと思うけど♪)。
  3. 短期的かつ長期的なプランがあること。これは、行き当たりばったりとか思いつきだと困りますよ~ってことか。
  4. 地域色がとかセールスポイントがあるセラピーを用意しているか。これ、けっこう難しい気がするんだけど、あそこのアレ流行ってっからうちでも丸ごとパクってやっちゃうべ!っていうのはダメということでしょう。なんか結構厳しいなあ。

 

 ちなみに2019年現在、北は北海道から南は沖縄まで、基地は58か所、ロードは6か所だから。これ試験に出るからよろしく。ちなみに虎舞竜のロードは、全部で14章あるからな。



強引にまとめ

 それでは最後に、テキストに書いてある主張を、代弁させてもらいます。みんなよく聞くように。

 ちょっと強気で言わせてもらうと、森林セラピー基地が100か所になったら、日本の森生まれ変わっかんね。みんなが今よりももっと山に入れば日本の森林全体が再生するし、健康効果があるんだから医療費だって削減しちゃうし、これ最高じゃん?
 もう昔の「森林浴」とかと一緒にしてもらうと困るなあ~。なにせ、生理科学の発達で、森がサイコーってバレ始めてるからね。

 ていうことで、実は小さい声で言うと研究はまだ始まったばかりなんだけど、可能性だけは無限!てことで。わかってくれたらOK。

 

 声、届きました? そう、結構熱いんです。森林セラピー業界。おらもついていきます!まだ1章のその①しか終わってないけど!


 第1章ー②へ続く。。。


 

※このBlogは、森林セラピー®検定*2を主宰する、森林セラピーソサエティとは、一切の関係がありません。ご了承ください。

*1:たとえば、こんな研究がWEB上で確認できるよ。簡単に読めるのでまなぶ君オススメ!⇒https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010002757

*2:詳しいことはこちらのサイトから ↓↓ 

www.fo-society.jp