森林セラピーまなぶ君

森林セラピー検定2級を取得するために、まなぶ君が森林セラピーの海(どっちやねん!)に飛び込むよ♪

第1章-② セラピーっていうからには、身体のこともね

 

おっす! おらテキストまなぶ君。前の投稿から2か月も経過してるけど、気にすんな!

 

フォレストまなぶ君(森に行っていろいろ感じるほう)が忙しすぎて、座って本読む時間なかったんだから仕方ねーのよ。

 

ってことでテキストまなぶ君第2弾、第1章-②「セラピーっていうからには、身体のこともね」始まるよ~♪

 

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 森林セラピーのこれまで

森林セラピーって、実はデータがまだまだ少ないってことは前回バラしちゃったよね(笑)。 初めて日本で大規模なフィールド実験が行われたのが2004年なんだけど、それまでの研究は、主に室内で行われてたんだよね。室内で森林?!ってなんのこっちゃと思うけど、一応意味はあるらしい。それは、五感の実験なら室内でできるから!、という理由なんだ。では、どんな実験か見ていこう~♪

 

室内実験(国内編)

視覚刺激

あくまでも森の中じゃなくて、室内で、高解像度大型ディスプレイに映像を映してそれを見た人の心身にどんな変化があったかという実験。

 

森林浴の風景を見た人は、主観評価(つまり感想、実感などの気持ちを言葉で伝えるもの)では「快適さ」「落ち着き」などを感じ、生理応答(つまり、数値で確認できる身体の変化)では「前頭前野活動(これは脳が活性化してるかどうか)」の落ち着きや「血圧の低下」「脳活動の低下」などが確認できたそうだよ。

 

他に、いろんな動画8種類を見せた時の自律神経系の反応を調べた実験もある。これも面白くて、溶岩とか砂漠の動画を見せたら心拍出量が増えて、雪景色とかせせらぎの動画では心拍出量が低下したんだ。つまり、「自然」は、映像であっても人間は影響を受けるというとこが証明されたってわけ!

 

あとも、ほとんど同じだから省略!

嗅覚刺激、触覚刺激、聴覚刺激、味覚刺激、についても同じような様々な実験がされたけど、どれも、自然由来のものと人工的なものを人間に与えると、自然由来のほうが、落ち着いたり快適さを感じたりするみたいだよ。詳しくは自分で調べてね(笑)。

 

海外でも実験されてる

日本が一番多いらしいけど、自然の効果は海外でも結果が報告されているよ。これも結構面白い。

 

窓から木が見える部屋の入院患者は入院期間が短い!とか、観葉植物を置いてあるオフィスだと仕事の時の血圧上昇が少ない!とか、ほんとかな~っていうくらい効果があるんだね。

 

どう?森林セラピーにワクワクしてきた?!
ではもうちょっと掘り下げていくよ~。ついて来てね♪

 

体のことを、真面目に解説するよ

 

森林セラピーって、森は体にいいよ~ってニュアンスで言っててもダメなのはもうわかってるよね。なにせ「エビデンス」が認められた森林浴効果らしいからね! ってことは、お医者さんほどじゃないにしても、体の仕組みをある程度わかってないとセラピストにはなれないってことらしいんだ。大変だ~~~。でもまなぶ君は負けん。みんなもおらについて来てくれー!

 

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脳の働き

なにせ、脳ですよ、脳。基本中の基本。人類は脳について、まだ数%しかわかってない、なんてことも言われたりする昨今。だからといって、それを言い訳に素通りするわけにはいかない。ああ、わかりましたよ。やりゃあいいんだろやりゃあ。でも、セラピーに関係することしかまとめないからな。脳について知りたいんならこれでも参考にどうぞ(なげやり)!

 

 参考※ http://www.brain-studymeeting.com/str/

 

脳って、みんなが思ってる以上に、いや思っている通りか(笑)、ありとあらゆる人間の基本的な機能をつかさどっている部分なんだけど、森林セラピーとの関係を思い切って一言で書いてみるよ。準備はいい?

 

森林セラピーは、色ーーんな外的作用を通して脳の様々な部分に直接的間接的に働きかけ、自律神経や内分泌系や免疫系に影響を与えて体の調子を左右させるよ。」

 

わかった?微妙!?

さらに手短に!

 

「森は、五感にすっごく刺激を与えて脳に働きかけるから、体に、とってもいい影響があるよ」

OK?? 完璧じゃない?


よし、次いよいよ細かいとこいくぞ。神経系の説明だ!



中枢神経系

「神経」と聞くと、なんとなく「反射神経」をイメージしない? 俺だけ? その反射神経に代表されるのが、「中枢神経系」なんだ。

ひとまずは脳の働きの中でのトップバッターとして、この中枢神経系を覚えといてね。脳が働いているか働いてないか、を一番シンプルに測るとしたらココ、そして中枢神経を測るのは、脳波!

 

で、測定方法は、脳波を電気的に測る方法と、脳の酸素濃度を測る方法などがある。

 

脳波といえば、α派だよね♪ リラックス=α派。測定は、頭皮に電極。だけど電極は不快だからα派減ったりする、なんてジレンマもあるよ(笑)。

 

忘れがちだけど、脳だって生きている。だから活動しているときは酸素を消費する。だから、脳の血管中の酸素濃度(厳密にはヘモグロビン濃度)を測定すると、活動状況の変化がわかるらしい。MRI(磁気)だと精度は高いけど、機械が大げさで大変。持ち運びができるNIRS(近赤外線)だと、リアルタイムに測れてお手軽だけど精度は低い、なんて一長一短もある。


 ★中枢神経系と森林セラピー

森で座る実験をすると、前頭前野の活動が沈静化し、リラックス効果があるんだ!すごいでしょ♪ これ、脳波を測ってわかったんだ。



自律神経系

自律神経は、ストレスを測るのに一番向いてる。だから検査としても良くされがち。

 

自律神経といえば、交感神経と副交感神経の二つ。これだけ覚えたらOK。交感神経は、興奮するときに高まる。副交感神経は、リラックスするときに高まる。血圧上昇とか、心拍数増加とかは、交感神経優位になってる証拠なんだよね。だから、自律神経は、ストレスチェッカーとして有効なんだ 

 

細かい測定方法は、ここでは無視(笑)。血圧とか脈拍、心電図とかで覚えといて。

 

面白いのは、ツバ(唾液)でも自律神経系を調べられること。唾液って、興奮してる時とリラックスしてる時で成分が違うの知ってる? 人類の進化の過程で、興奮状態といえば「狩り」だよね♪ 狩りの最中は怪我しやすい。だから細菌感染を防ぐために抗菌性の酵素リゾチーム(なんちゃらかんちゃら・・・)で、つまりはツバがネバネバする(交感神経優位)。逆にリラックス状態の代名詞は「食事中」♪ 食べてる時は、消化酵素が必要だから、消化酵素のアミラーゼが増えてツバがサラサラになるんだって(副交感神経優位)。つまり、唾液中のアミラーゼを測定すれば、リラックス状態かどうかがわかるってこと。しかもキットさえあれば数十秒でわかるなんて便利~~。

 

 ※参考 https://www3.dental-plaza.com/archives/5540


★自律神経系と森林セラピー

森林浴を行うと、血圧、脈拍を低下させるんだ。つまり、リラックス効果があることが確認されるよ。すごいでしょ♪ また、アミラーゼ濃度の低下し、唾液サラサラ状態の低ストレス状態だということが証明されているよ!すごいでしょ♪



内分泌系

内分泌系っていわれるとチンプンカンプンだけど、つまりはホルモンのこと。焼肉屋のホルモンじゃないよ! 男性ホルモンとか女性ホルモンとかもそうなんだけど、カタカナだと「インシュリン」「アドレナリン」「テストステロン」とか聞いたことない?それそれ。体の調子を整える、体の中でつくられる化学物質のことだよ。ホルモンは、ギリシア語で「呼び覚ます」という語源らしい。生命をつかさどる、闇の支配者みたいで面白いよね(笑)。

 

ホルモンは、身体がうまーーーくコントロールされるように分泌量の増減が行われて、体調の調整をしてくれるんだね。だからその分泌量を調べると、いい感じか悪い感じかがわかるってこと。

 

医学的にホルモンのこと理解しようとすると泥沼にはまるので、詳しく知りたい人はここでも読んで(汗)!だってホルモンって100種類くらいあるんだモン。

 

 参考※ http://www.j-endo.jp/ippan/contents/02_hormone.html

 

一個だけそれっぽく言うと、森林セラピーだと「コルチゾール」っていうホルモンの濃度を測ることでストレスの程度を調べるよ。血液や尿でも測れるし、唾液でも測れるんだけど、食事の影響も受けやすいから注意が必要だね。


 ★内分泌系と森林セラピー

森林浴と一般旅行とで尿中アドレナリン(精神的ストレスがわかる)&尿中ノルアドレナリン(身体的ストレスがわかる)を測定すると、どちらも森林浴後に濃度が低下したんだ。すごいでしょ♪ もうひとつの精神的ストレス指標にもなる唾液中のコルチゾールも、濃度低下が確認されている。つまり、森林浴でストレス解消!がハッキリされたんだ。すごいでしょ♪


免疫系

免疫って、身体の自衛隊みたいなイメージ。病原体とか、がん細胞とか、身体を攻撃してくる敵から身を守る、頼もしい存在。ちなみに、自衛隊国防軍と呼ぼうとか憲法9条は~とかいうのは話がごちゃごちゃするから勘弁してね♪

 

免疫細胞もいろいろ種類がある(7以上?)けど、森林セラピー界隈で登場するのはリンパ球のT細胞、B細胞、NK細胞だけ覚えればいい!

その中でも大事なのがNK細胞。NKの意味は、「Nanigeni Korosuyo なにげにコロスよ」の略(ウソ)。英語だと「Natural Killer」(マジ)。こいつら、がん細胞をすっごくナチュラルに葬り去る、ゴルゴみたいな存在。

 

NK細胞活性を調べる、つまり体内ゴルゴが多いか少ないか検査すると、病気になりやすい状態かどうかがわかるんだね。

 

★免疫系と森林セラピー

人が森に入ると、男女問わずNK細胞数が増加し、NK活性を上昇させることがわかったよ!すごいでしょ♪ 森林セラピーは、がんの予防効果も期待されているんだ!マジすごい♪



他にもいろいろ森林セラピーの効果を確認できるよ!

作業能率・反応時間

ストレスがあるかどうかを調べるのに、ある作業をさせてその能率とか時間を測定するっていう方法もあるよ

例えば、暗算とか記憶とかの問題を出して、普段の時と比較してどう変わるか。たぶん、ストレス高いと、ミス多いとか時間かかるとかなんだろうね♪

 

きっと、森林セラピー前後で調べると、いい効果がでてるはず♪

 

主観評価

上のほうでもチラッと書いたけど、森林セラピーは、客観評価って言われる「生理指標(データで測れる)」に基づく調査と、主観評価も重要視されてるんだ。数字でわかる検査とは違って、アンケートみたいなもんだね。(もちろん科学的なアンケートだけど♪)

 

種類としては「官能評価」と「気分評価」があるよ。うーん、細かくは面倒だから省略(笑)! よく耳にする検査はPOMS(感情プロフィール検査)。気分評価を測るPOMSは、気分とか感情を「気がはりつめる」「すぐけんかしたくなる」「生き生きする」みたいな項目に分けて質問して、「まったくなかった」から「非常に多くあった」の五段階評価して答えていくものだよ。なんとなく、いつだったかどこかで体験したことあるんじゃない?

 

きっと、森林セラピー前後で調べると、いい効果がでてるはず(笑)。

 

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まとめ ~じゃあ結局、実際は何やるの?~

 

いろいろだらだらと書いてしまったけど、実際どうよ?!ってこと知りたいよね。

で、測り易さとか機材とか屋外でとか考えると、だいたい実施される検査は決まってくるんだ。それが以下の5通り。もちろん、しっかりした環境で血液検査とかすることもあるから、これだけ覚えればOKというわけじゃない。

 

1.NIRS(近赤外線分光法)かTRS(時間分解分光法):脳血液か脳波の測定

  ⇒中枢神経系

 2.唾液中アミラーゼ活性と血圧、脈拍、心電図

  ⇒自律神経系

 3.コルチゾール濃度:唾液採取

  ⇒内分泌系

 4.s-IgA濃度:唾液採取

  ⇒免疫系

 5.POMS:気分評価

  ⇒主観

 

こんなんイチイチ全部覚えてられるかって感じだけど、もちろん覚える必要なんてない。そもそも、森林セラピーなんて、きっと体に心にいいはずって信じて森で過ごせばいいんだから! 

 

個人的な意見だけど、案内する人は、どんな人にも効果があるから自信を持ってセラピーすればいいし、参加するひとは、自分の心身が癒されてる~って浸ればそれでいい!

 

で、始めと終わりにちょっと専門の人が検査させてください~ってお邪魔して、データやらアンケートやら採ってもらって、最終的に「森は最高♪」っていう証拠(これがエビデンス!)がどんどん集まればいいだけでしょ。

 

最近、スマホとかでも簡単に測れるアプリとかどんどん開発されてるらしいから、今後のセラピー事情にも注目しておくといいかもね♪


第2章へ続く。。。

 

 

※このBlogは、森林セラピー®検定*1を主宰する、森林セラピーソサエティとは、一切の関係がありません。ご了承ください。

*1:詳しいことはこちらのサイトから ↓↓ 

www.fo-society.jp